ツナギの効用(4)

 日付  終値 売買値 売買  残玉 売平均買平均 損益  備考 
05/26374
05/27381
05/28376
05/29393
05/303983931 - 1 - 0393
06/024103992 - 3 - 0397
06/034004032 - 5 - 0399
06/04406
06/05399
06/06391
06/09375
06/10368380 - 15 - 1380ツナギ買
06/113713711 - 5 - 0-9ツナギ損切
06/12365
06/13366369 - 50 - 0+150仕切
06/16372
  • 06/11・・・ツナギの玉を損切しました。
  • 06/13・・・全玉仕切りました。


この売買譜では、最終的に忙しい玉操作になり、効果のほどは大したことはありませんでした。
なので、ここでは「ツナギで利が伸びた」といったことを説明したかったのではありません。
それよりも、「ツナギを建てることで、相場を改めて観察し、それにより本玉の動向を判断することができた」こと、この事実を重んじています。
立花義正さんの言う「本玉維持のためのツナギ」が多少なりとも体感できたかと考えています。




さて、ツナギの利点ですが、前回は「アンテナ」という言い方をしました。
ここでは「関心がツナギの玉に移る」ことの利点を述べたいと思います。


既にある程度の枚数を重ねた玉は、どうしても方向性に思惑が出ています。
(利が乗っていても、引かされていても)
その思惑は、ナンピンしていくためには必要なものですが、同時に日々の相場の波を観測した結果により、細かく微調整していかなければなりません。


そういった技量が求められる中で、自分の関心が本玉の方ではなく、ツナギの玉に移ることのメリットは大きいのです。
すなわち本玉を持ちながらも、「逆方向の立場で相場を観ることができる」という点、これこそが、より確度の高い観測を可能にすると言えるのではないでしょうか。


古来、剣豪やプロの棋士なども、「敵の立場で判断する」ということを重んじています。
偏向された楽観ではなく、より厳しい敵の観点を得ることができる、それがツナギの最大の利点なのだと思います。


相場の波を機械のように判断できるのであれば、ツナギは不要でしょう。
しかし、人間が判断する相場の強弱を、より人間らしい方法で捉えやすくする、そういった伝来の知恵がツナギであり、我々が行っているうねり取り・リズム取りには、もはや不可欠の方法(観測方法)とも言えるのではないかと感じています。




最後に、ツナギには、保険・利益確定・コストダウンなどの目的があると言われていますが、私の今のスタイルであれば、ツナギの玉が試し玉となり、いずれドテンの本玉となるよう目指すのが良い結果を生むと考えています。



以上でツナギの話は終わりにしたいと思います。